Monthly Archives: 2015年9月

上高地に行こう!~ドキドキ珍道中その②

【第二話】 ※前回のお話はこちら

ヤスシゲさんとの上高地へのお出かけを明日に控えた、9月9日。台風18号に伴う大雨が吹き荒れ、栃木県では600ミリを超える記録的降水量に鬼怒川が決壊し、大変な被害が出ていました。「ヤスシゲさん、残念ながら明日もお出かけは無理なようです。」スタッフが伝えると「ラジオで聞いたぞ。こりゃ大変な状況だな。」ヤスシゲさんも台風の被害について心配して、当然明日のお出かけは無理だろうと思っていたようです。再度バス会社に電話をし、「何回もすいません明日もキャンセルさせて下さい。9月18日でどうぞよろしくお願いします。」
三度目の正直。なんとか晴れて欲しいと願うスタッフでした。

いよいよ迎えた、9月18日。独り暮らしをされているヤスシゲさんのアパートに早朝6時に訪問に行き「おはようございます。ヤスシゲさん。昨日は雨が降りましたが、朝からお日様がヤスシゲさんお待たせしましたと言わんばかりの最高の天気です。今日は大丈夫ですよ。上高地に向かいましょう!」スタッフの言葉を受けヤスシゲさん「悪いな~大変だぞ。」ちょっと遠慮しながらも、大好きな山へのお出かけにウキウキとした表情が。

身支度を整え宅老所で早めの朝食を食べ、念のためバス会社に連絡をとり現地の様子を聞くと大丈夫ですよと教えて頂き、9時30分には調理のおばちゃんが作ってくれたおにぎりを持って出発しました。

高速道路を走っていると、姨捨インターの標識を見つけたヤスシゲさん。「ここ何十年も来てないな~。腹が減ったし姨捨サービスエリアでビール飲んでおにぎりが食べたい。」とリクエストがありました。トイレ休憩もかねてちょっと一休み。小腹を満たして、一路目的地に向かってひた走ります。

宅老所を出発して2時間強ようやくシャトルバス乗り場に到着です。車椅子を押しながらバスに近づくと停車中のバスが残念ながら車椅子に乗ったまま乗り込むことのできるノンステップバスではなかったため、案内係の方が無線で男性を1人を呼んでくれました。
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案内係の女性とハイチーズ(右:ヤスシゲさん)

「ヤスシゲさん。しっかり手すりに掴まってくださいね。」運転手さんが上から、同行のスタッフが下から抱え込んでなんとかバスのステップを上がる感じでした。見るに見かねた観光客の方も手伝って下さりなんとか席に着く事ができました。「悪いな~悪いな~。」ヤスシゲさんも手伝ってくれた方に何回も挨拶して、「大丈夫ですよ。ご旅行楽しんでくださいね。」と温かな言葉をかけて頂きました。

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いよいよ、大自然の景色は目の前です。
次回へつづく…。

【NEW】夢いちもんめお便り最新号

夢いちもんめは、普通の民家を利用した小さな宅幼老所です。
普通の日常の暮らしが穏やかな時間と共に流れます。

今回はお茶の先生をされていた利用者さんと、美味しいお抹茶を点てた様子が掲載されています。季節の和菓子と、濃いめのお抹茶。心がホッとする静かな時間ですね。

夢いちもんめお便りどうぞご覧ください。

なお、夢いちもんめは利用定員が6名から8名へ増えました。
おひとりおひとりの暮らしに合わせたケアを職員一同おこなっております。介護や利用の相談、見学などお気軽にお問い合わせください。

上高地に行こう!~ドキドキ珍道中その①

ヤスシゲさんは山が大好き。学生の頃はよく山登りに行ったと楽しそうに話を聞かせてくれます。認知症で、身体も不自由なヤスシゲさんですが、スタッフはヤスシゲさんにもう一度大好きな山の景色を見てもらいたいと思い、ヤスシゲさんとマンツーマンでのお出かけが出来ないか考えました。※参照(ヤスシゲさんと宅老所の関わり)

旅の前に気分を高めようと、ヤスシゲさんに山の写真集をお見せすると「学生の頃よく上高地に登ったな~。」と写真の中の景色にかつてご自分の目で見た山の景色を重ね合わせて懐かしんでいるようです。

暑い夏がようやく終わりを迎え、さわやかな風が吹き始めた8月下旬、ヤスシゲさんにお出かけについて尋ねました。「大分涼しくなってきましたね、9月のに入ったら上高地へ行きませんか?」「おっ、そりゃいい頼むな!」とヤスシゲさんはから前向きなお返事。

まずは、ヤスシゲさんのお身体の状態に合わせた旅の計画を立てなければいけません。最終目的地の上高地へは途中からマイカー規制があり、シャトルバスに乗り換えが必要です。車椅子でいけるのかな?バス会社に電話をしてみました。「到着の時間だけわかればシャトルバスは車椅子専用のをだしますよ。」早速9月5日に予約を入れヤスシゲさんに伝えると「おぅ!頼むな。」後はお天気次第です。

9月4日台風が日本列島に上陸。各地で土砂災害がおこりました。「明日は残念ですが危険なのでやめときますね。」と伝えると少しさみしそうな表情で「そうか」の一言…。バス会社にもキャンセルの電話をしました(しかたがないですよ)と気遣って頂くお言葉。申し訳ないですが9月10日に変更お願いします。(かしこまりました)。

さてさて。ヤスシゲさんとのお出かけはどうなるか?
次へつづく…

押し花でしおり作り~夕やけカフェ

9月19日(土)今月も夕やけ小やけでは、[夕やけカフェ]が行われました。
夕やけカフェは毎月一回。夕やけ小やけで行っているオープンな交流会です。

秋と言えば、”読書の秋”と言うことで、今月は押し花を使ったしおり作りを行いました。
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色とりどりの押し花にお年寄りたちも「きれいだねぇ♪」と嬉しそう(^^)

それぞれ思い思いの花やスパンコールを使った世界に一つだけのオリジナルしおり(*^_^*)
お年寄りたちの集中力に驚かされながら、来ていただいたお客さんも楽しんで頂けたようでした。
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完成したしおりをラミネートして、好きなリボンやビーズを付けたら…完成☆彡(^_^)/
「こりゃいいのが出来たね♪」と作ったご本人のご満悦な表情。
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季節を感じながら楽しむことができた、素敵なひと時となりました。
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さてさて、来月の夕やけカフェは
10月24日(土)13:00~開催いたします。
美味しいお茶とお菓子を準備してお待ちしていますのでどなたでも気楽にお越し下さい♪

お問い合わせは 0263-87-2760(夕やけ小やけ)まで。

亡き人の思い出を大切につなぐ「偲ぶ会」3

◇小規模多機能ホーム夕やけ小やけ
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夕やけ小やけではお盆を終え、気候が少し涼しくなった8月19日に「偲ぶ会」を行いました。昨年10月16日に亡くなられたタミコさんのご家族にもお越し頂き、夕やけ小やけで最期を過ごされた日々を、写真やスタッフとのエピソードと共に振り返り、その後のお茶会では故人の思い出話や優しいお人柄を語り合いながら偲びました。

ご家族からは「穏やかな人だったのに、病気が進むにつれて話ができなくなってしまったのが辛かったが、夕やけ小やけで最期を看てもらって本当によかった。」とのありがたいお言葉をいただきました。
夕やけ小やけにはまだまだタミコさんの思い出の品がたくさん残っています。教えていただいたことを忘れずに、これからも日々の出会いを大切にしていきたいと思います。(介護士 見原)

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亡き人の思い出を大切につなぐ「偲ぶ会」2

◇宅老所さくら
宅老所さくらでは8月18日(火)2名のご家族さまと、元さくら管理者の田中さん、宅老所統括責任者の中村他職員2名で「偲ぶ会」を開催いたしました。
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(お写真中央お二方・ご家族様)

お2人のご家族は生前、故人であられるお母様を在宅で献身的に支えられ、週の半分は宅老所さくらに通っておいででした。
最期は医療的治療が必要になり、入院中に病院でお亡くなりになられたお二人だったのですが、偲ぶ会の席でご家族はこんな事をおっしゃっておられました。

「本当にさくらさんには良くやっていただきました。ただ最期が病院で亡くなるという形になり、自宅でゆっくりと母の看取りができなかった事が心残りなんです。亡くなったのは深夜だったのですが、病院から連絡がきて急いで駆け付けましたが遅かったんです。その時病院では50名程の患者さんを数人の看護師でみていて、病院側は死因とか詳しく話してくれなかったんですが、きっと痰が喉に絡んでの窒息だったんじゃあないかな、、、。前の日まで元気で「明日また来るね。」って言ったら「はいよーっ。」て返事もしたんですよ。夜間で看護師も手がまわらなくて吸引もできなかったのではないかな。今更こんな事言っても仕方ないですが、真実を知りたくて…」。

もうお一方も、「うちの母親も入院すると医者にはすぐ胃ろうをすすめられてまたかーって感じでしたよ。」と。

お二人ともお母様の最期に際して、様々胸に去来する思いをお話し下さり、聞いている私たちは介護という世界で人と関わる事の責任と、何を大切に思い支えしていけるかを自分の胸に問うような気持でした。

ゆっくりとお茶を飲みながら、生前故人がお元気な頃の写真で作成したアルバムを見ながら皆で思い出話しをしました。「こーいう写真って撮ってなかったからありがたいです。」とじっくりアルバムをみながら感想を伝えてくださいました。生前には口には出されなかった介護中の苦労や思いというのも、お母様が亡くなられて少しずつお気持ちを整理していく中で思い出話しへと、ひとつまたひとつ私たちに聞かせて下さるお二人から、改めて介護者として、人間として考えさせられる貴重な時間となりました。(管理者 岡澤)

亡き人の思い出を大切につなぐ「偲ぶ会」1

◇宅老所みんなのあもり
今年も8月15日土曜日にみんなのあもりで偲ぶ会が行われました。
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まず始めにグループもみじの歴史が詰った思い出の写真をスライドショーで振り返りました。映し出された映像には懐かしい笑顔があり、こちらも幸せな気分になれました。そして昼食の時間には出席頂いたご家族と職員で一緒に、普段お年寄りが宅老所で召しあがっている、昼食を頂きました。
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「肉じゃがやポテトサラダ、ナスの煮びたしなど季節の野菜がたくさん入った美味しいものを毎日食べているんだね。」とご家族から感想をいただきました。
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「私にはこの息子がいるから今の自分があるんだよ。」というご家族の方のお声や「私は母親から抱きしめられてすごく幸せで温かい気持ちになります。」とお母様を介護されている娘さんのお言葉などをお聞きし、私自身日々仕事でお年寄りの傍にいられる事を本当に幸せだと感じています。これからもこんなに温かいご家族の方、そして何よりお年寄りの笑顔を絶やさないように、まごころ込めて接していきます。皆でもっと幸せになれますように!!(介護職 武田)

安曇野松川村へ日帰り旅行~あもり

秋晴れの9月16日、ヒサヨさんの思い出の場所へ行ってみようということで、信州安曇野松川村の天然ラドン馬羅尾天狗岩温泉「すずむし荘」に行ってきました。宅老所から車で1時間半ほどで目的地に到着すると、ヒサヨさんは建物を眺めて「はあるかぶりだな~なんか昔のすずむし荘と違うな~。」ご名答。数年前にリニューアルオープンしたんです。建物は新しくなっても周りの景色や空気の美味しさは昔と変わらず、ヒサヨさん(写真中央)も嬉しい表情です。
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ひと休みしてから温泉に入り一言。「こりゃ気持ちがいいな、暖かくて、昔はよく通ったもんだ」。一緒に行ったハルキさん(上の写真右)にも温泉の感想を聞くと、お得意の英語で一言。「Very fun.」どんな意味なんですか?「とても楽しい。」と嬉しいお言葉。DSCN2193

レストランでは名物ワサビコロッケ定食を頼み待っている間に、テーブルに置かれた箸袋の裏に正調安曇野節の歌詞が書かれています。
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さすが地元出身のヒサヨさん。陽気な歌声で安曇野節を歌い始めました。店員の方も楽しそうなヒサヨさんの歌声にビックリ。ヒサヨさんハルキさんは歌って踊って楽しい昼食の時間となりました。
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夕やけ乙女の日常♪

「たまには髪の毛をしばってみようか♪」とリツコさん。お風呂上りにスタッフが結ってさしあげると、鏡を見てびっくり!「あら!やだ♪こんなにかわいくなるわけ!うふふ。りっちゃ誰かと思ったわ。生まれ変わったようね♪」と喜ぶ姿がとても愛らしいリツコさんでした。
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気持ちの良い秋晴れの日。ちょこっと近所をお散歩♪
お天道様の光をたくさん浴びて、気持ちよさそうに一歩一歩ゆっくりと歩かれるヨシさん。
ゆっくりと流れる時間が心地よく、素敵なひと時を過ごせました。
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ゆうやけだより最新号~秋の訪れ

松本市にある、小規模多機能ホーム夕やけ小やけ。ここではごくごく自然な日常の生活を大切に日々を過ごしています。
したい時に・したい事を・楽しく…
寄り添わせていただくスタッフもお年寄りの皆さんの様子から、丁寧な生き方ひとつひとつを教わるようです。

それでは夕やけだより№18ご覧ください。

お昼寝最高~!~宅老所さくら

暑い夏の日のお昼過ぎ。さくらのソファですやすやと眠る二人のおじさま。今にもヨダレをたらしそうなメガネをかけたおじさまはさくらのスタッフです。(笑)
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起きたふたりに写真をみせると「やられたぁー!」と恥ずかしそうに苦笑い。ほっとする1枚です。

いくつになっても良き友と~あもり

いつも仲の良いチエコさんとヒサヨさん。七夕飾りの準備で短冊にこよりを通すチエコさんと、ほかの方の書いた願い事を眺めて嬉しそうな様子のヒサヨさん。
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「私はどんな願い事を書こうかしらね~。みんなの願いが叶いますように…。」

ある日のこと。
「お気に入りの洋服の袖のボタンが取れてしまったの…。」とチエコさん。隣に座るヒサヨさんがちょちょいのチョイと縫い付けてくれました。スタッフよりもお裁縫上手なヒサヨさん。いつもありがとうございます。
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大きく育ちすぎたきゅうり。中の種が硬いので、チエコさんヒサヨさんにお願いするとスプーンを使って「サーッサーッ」っとあっという間に下ごしらえ完了です。
「お昼の準備に間に合ったかしら…」
ヒサヨさんが台所まで運んで下さり調理の者も大助かりな午前の一コマです。
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寄り添いあうふたり~あもり

みんなのあもりの居間の一角。
いつも隣同士で気持ちが通じ合っている様なお二人の姿。
トモコさんとリョウコさん。
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今日はトモコさんがリョウコさんの手を取り何か話しかけています。リョウコさんはいつも聞き覚えのあるトモコさんの声に安心し身を委ねています。

同じように見えますが、別の日のお写真です。
昼食の後、お腹がいっぱいのお二人は仲良く寄り添いウトウトと…
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横になって休みますかと、スタッフが声をかけるのもお二人の気持ちよさそうな様子にしばし時間をおいたある日の午後のことです。

なすにかぼちゃにおやき作り~夢いちもんめ

夢いちもんめの台所に、太陽と大地の恵みを感じる野菜たちがやって来ました。
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「ご近所からいただいた、とうもろこし・なす・かぼちゃだよ~。ありがたいねえ~」とカツエさん。
早速なすとかぼちゃを使っておやき作りスタートです。
カズコさんとトモコさんが具材をたっぷりつめた生地を破けないように丁寧に丸めて下さいます。
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「ほら、見てみ~。 上手に出来たよ!」と満足気なカズコさんです。
夢おやき完成!! 出来立てほやほや。
こんなにたくさん出来ました。
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なすのおやきは、こんがり焼色を付けて香ばしく、かぼちゃは蒸かしてほっくりと。
どちらもやさしい味わいでお茶請けに最高です。
ご近所さんにもおすそ分け。夢いちもんめの手作りおやきは、ご近所さんにも好評です。
次はどんな具材で作ろうかな。みんなの美味しいって言葉でやる気がわいてきます。

あま~いケーキでバースデイ~みんなのあもり

いつもスタッフに厳しい口調のヤスシゲさん。お誕生日のお祝い喜んでくれるかな~。スタッフはちょっぴりドキドキしながらケーキを準備してサプライズでハッピーバースデーを歌いながら登場です。
口元がゆるみ、柔らかい表情のヤスシゲさん。「悪いな…ありがとう…。」とはにかみながら喜んでくれた姿にスタッフも嬉しい一日です。
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手作りカレンダーで9月スタート~夕やけ小やけ

8月の終わり、夕やけ小やけでは9月のカレンダーつくりを行いました。毎月オリジナルのカレンダーをみんなで過ごすホールに飾って楽しんでいます。
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「えらい(とっても)綺麗な満月さんだねぇ(^^)」みなさん丁寧に色塗りをして下さいました。

季節を感じることってとっても大事ですよね。
こうしてカレンダーを作りながら、9月の食べ物や行事などお年寄りの皆さんとの会話を通して、私たちスタッフもお年寄りとどんなところにお出かけしようかとか、旬の食べ物を使った献立つくりなどとっても参考になります。
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これで9月も素敵なカレンダーと共に過ごせそうです。
それにしても、お年寄りたちの集中力はすごい‼!(*^。^*)
こういった姿☆見習いたいですね♪

来月はどんなイラストのカレンダーになるかな?お楽しみに!