宅老所開設当初から長~いお付き合い。90歳を超えてもますますお元気なボランティアのモトメさん。
「えんぴつびな」という絵本を題材に、自作のミニ紙芝居を披露して下さいました。
イラストの描かれた紙に割り箸をつけて、動きをつけながらモトメさんの力強くも優しい語りでお話しが進みます。
えんぴつびなは、戦時中のお話。空襲の恐怖が人々の心を恐怖で覆う中、小さな男の子と女の子がえんぴつをお雛様に見立て心を通わせます。
男の子は空襲で命を落としてしまい、残された女の子は泣きながら「三人官女も作ってくれるって言ったのに、うそつき」と男の子がくれたえんぴつびなを箱の上に飾ります。
ちょこんと描かれた「えんぴつびな」優しいタッチのイラストにも戦争当時を知るモトメさんの思いが伝わってきます
宅老所のお年寄りも、皆さん戦前・戦中・戦後と激動の時代を生きぬいて来られた方がたくさんいらっしゃいます。
聞いているお年寄りの中には当時を思い出され涙を流される方もいらっしゃいました。
スタッフにとっては、まだ生まれていないころの想像の世界でのお話ですが、時代を生きてこられた方から語られるお話に、頭の中にくっきりと映像が広がり、胸に深く感情が入り込むような時間となりました。