◇宅老所さくら
宅老所さくらでは8月18日(火)2名のご家族さまと、元さくら管理者の田中さん、宅老所統括責任者の中村他職員2名で「偲ぶ会」を開催いたしました。
(お写真中央お二方・ご家族様)
お2人のご家族は生前、故人であられるお母様を在宅で献身的に支えられ、週の半分は宅老所さくらに通っておいででした。
最期は医療的治療が必要になり、入院中に病院でお亡くなりになられたお二人だったのですが、偲ぶ会の席でご家族はこんな事をおっしゃっておられました。
「本当にさくらさんには良くやっていただきました。ただ最期が病院で亡くなるという形になり、自宅でゆっくりと母の看取りができなかった事が心残りなんです。亡くなったのは深夜だったのですが、病院から連絡がきて急いで駆け付けましたが遅かったんです。その時病院では50名程の患者さんを数人の看護師でみていて、病院側は死因とか詳しく話してくれなかったんですが、きっと痰が喉に絡んでの窒息だったんじゃあないかな、、、。前の日まで元気で「明日また来るね。」って言ったら「はいよーっ。」て返事もしたんですよ。夜間で看護師も手がまわらなくて吸引もできなかったのではないかな。今更こんな事言っても仕方ないですが、真実を知りたくて…」。
もうお一方も、「うちの母親も入院すると医者にはすぐ胃ろうをすすめられてまたかーって感じでしたよ。」と。
お二人ともお母様の最期に際して、様々胸に去来する思いをお話し下さり、聞いている私たちは介護という世界で人と関わる事の責任と、何を大切に思い支えしていけるかを自分の胸に問うような気持でした。
ゆっくりとお茶を飲みながら、生前故人がお元気な頃の写真で作成したアルバムを見ながら皆で思い出話しをしました。「こーいう写真って撮ってなかったからありがたいです。」とじっくりアルバムをみながら感想を伝えてくださいました。生前には口には出されなかった介護中の苦労や思いというのも、お母様が亡くなられて少しずつお気持ちを整理していく中で思い出話しへと、ひとつまたひとつ私たちに聞かせて下さるお二人から、改めて介護者として、人間として考えさせられる貴重な時間となりました。(管理者 岡澤)