宅老所みんなのあもり 偲ぶ会

宅老所とお年寄りと家族と・・・。
最期の時を迎えた後も繋がりを大切に。

みんなのあもりでは毎年お盆に「偲ぶ会」を開いています。以前にみんなのあもりを利用されていたお年寄りのご家族や、現在みんなのあもりを利用されているお年寄りのご家族、みんなのあもりの職員が集まり、故人との想い出を語り合い、偲んでいます。                     
今日は、穏やかな偲ぶ会の様子を少しご紹介いたします。
  
【夫故ていみさんについて奥様もとめさんのお話】
 夫は色々な介護施設を試してみても駄目でしたが、グループもみじの田中さんは夫の話に飛び込んできてくれて、いつの間にか夫と良い関係を築き、夫はみんなのあもりに通うようになっていきました。夫はいつもみんなのあもりのことを『あの家は良い家だ』と言っていたものです。
 夫が亡くなった時は電話をすると田中さんがすぐ来てくれて、自分の車に夫を乗せて病院から自宅まで連れて帰ってくれた。私は夫を亡くした淋しさからしばらく家で臥せっていたのですが、ある日突然田中さんが訪ねてきて声をかけてもらい、みんなのあもりへ私がボランティアとして顔を出すようになったんです。
 今は私の息子がみんなのあもりに通ってお世話になっています。職員の方もそれぞれが個性的で十人十色の関わり方をして下さる。息子はいつもみんなのあもりに行きたがっていて、通所日で無いときは止めるのが大変なくらい。
 これからもいろいろな形で、頼れるだけ頼らせてもらおうと思っています。

【お母様故けさみさんについて息子たかふみさんのお話】
大岡村で一人暮らしをしていた母だが、認知症が進み、一人暮らしが難しくなってきたので長野市で私と一緒に住むようになりました。みんなのあもりへは、私が送り迎えをしていましたが、「あもりへ行くよ」と声をかけると、「そうかい」と言って車に乗り込む母でした。

グループもみじ 代表田中
週末になると息子さんとけさみさんが一緒に大岡村に帰って畑仕事をしていたことはけさみさんの気持ちの安定に繋がったと思います。お年寄りにはそれまでの暮らしがあり、色々な事情で住む場所が変わっても、少しでもそれまでの生活に身を置くこと、元の暮らしに繋がることが、認知症のお年寄りには大きな安心と安定をもたらします。

宅老所みんなのあもり 所長柳澤
ご家族の皆さま、偲ぶ会へのご参加ありがとうございました。
私がみんなのあもりで働き始めるより前の、宅老所の様子など貴重なお話を沢山聞かせて頂きました。宅老所の歴史は、今まで通って下さった、お年寄り、ご家族、多くの方のあたたかい思いの中で受け継がれて来ている事を感じ、スタッフもそんな歴史の中で育ててもらった気がします。
これからも、ひとりひとりの方との一日一日の出会いを大切にしていきたいと考えていますのでどうぞよろしくお願い致します。