冬の名残のまだ去りやらぬ降雪の中、3月10日(土)、11日(日)に松本市勤労者福祉センターにて、23年度最後の認知症の人とともに暮らすケア講座 松本教室が開催されました。
受講生からの感想、気づいたことの一部を紹介します。
●「お年寄りとは自分は死ななくてはならない者で、それを受け入れ毎日を生きている人」と知り、今までそのように考えたことがなく、想像すらつきませんでした。そういう方々と一緒に毎日過ごしている凄さ、尊さに気づきました。だから私は何をすべきなのか、何に応えていくのかが、自ずとみえてこなければならないし、そのために努力せねばと思います。
●過去の世界観の中で今を生きているお年寄りの方は不安でいっぱいなのですね。少しでも気持ちを受け止めて理解し、安心して暮らしていただけるよう、お年寄りが私と出会えて良かったといってもらえる職員でありたい。
●今まで自分は介護の仕事をしていると自負していたが、相手が望まないことを一方的にする介助や世話に過ぎなかったと分かりました。また、うまくいかないのは相手のせいではなく、原因は自分であるということに気付きました。認知症の人は一番良かった時代に記憶が止まっているとのことでしたので、その時代のことを聞き入れ、お年寄りから教えて頂き、寄り添うことを学びました。
●職場でもターミナルケアをどのように取り入れていこうかと模索している段階です。職員の心のケアなどの問題で管理者も踏み込めずにいます。まずは利用者の思いを精一杯受け入れ、向き合い、慈愛をもって接することでターミナルケアの第一歩に繋がって行くのだと思います。認知症の方々との向き合い方に悩んでいた自分にとって、今回の受講は自分自身を見つめなおし、家族に対しての接し方にも気持ちを新たにできる良い機会となりました。
おかげさまで平成23年度の認知症の人とともに暮らすケア講座はすべて終了いたしました。受講生の皆様と関係する皆様に感謝いたします。
平成24年度は5月から県内外20ヶ所にて開催予定です。会場など詳しいことはホームページにて随時お知らせいたします。